診療科・各部門
放射線科
放射線科では、一般撮影・乳房撮影・超音波検査・CT検査・MRI検査・透視検査・ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影法)・PTC(経皮経肝胆管造影法)・PTCD(経皮経肝胆管ドレナージ)を行っています。
また、当院の医療機器を地域の医療機関の皆さまにもご利用いただき患者さまの診療にお役立ていただけるよう高度医療機器共同利用も行っています。
現在、放射線技師8名体制で365日24時間対応できるよう夜勤業務も行っています。
また、CT・MRI検査については、月曜日から金曜日までの5日間は九州大学病院放射線科の専門医による画像診断と質の高い読影レポートを提供しています。
一般撮影検査
レントゲンといわれる検査で、全身の骨・胸部・腹部全体などを撮影する検査です。
一般撮影にて異常がみられた時は、さらに詳しい検査を行っていく場合があります。
-
胸部
-
右膝関節
-
左手関節
乳房撮影検査
マンモグラフィといわれる検査です。
撮影は左右片側ずつ行います。
乳房全体が写るように乳房を前に引っ張り、装置台の上にのせて上からプラスチックの板で圧迫し、撮影台とプラスチック板で乳房を挟んで撮影します。
検査は10分~15分ほどかかりますが、撮影時間は1~2秒ほどで、乳房を圧迫している時間は十数秒間だけです。
乳房を圧迫する時に多少の痛みをともないます。
-
乳房撮影装置
-
正面図
-
側面図
- なぜ乳房を圧迫するのか?
- しっかりと圧迫することで乳房の厚みが薄くなり、より良い写真を撮影することができます。X線の被爆量も少なくなります。乳房撮影検査において、圧迫は大変重要なことです。
超音波検査
エコー検査ともいわれています。
超音波検査は、肝臓・胆嚢・胆管・膵臓・腎臓といった腹部の臓器全般から、心臓・血管・乳腺・甲状腺などの検査が可能です。
放射線を使用していないのでX線検査やCT検査のように放射線被爆の心配がありません。
特に胆石・早期の肝臓癌の発見に有用といわれています。
-
脂肪肝
-
胆石
CT検査
平成27年6月にSupria Grande 64sliceMDCTに更新しました。
CT検査はX線を使用して身体の断面を撮影する検査です。写真のようなドーナツ状の装置の中央に体を置いて、周囲からX線を照射します。
人体の組織によるX線の吸収値の違いをコンピューターが高速で解析して、様々な画像を作り出していきます。
画像再構成により3次元立体画像表示が可能で、複雑な血管走行や病変形態が容易に把握できるようになり、2~3mmの小さな病変も見つけることができます。
微小な病変を診断でき、多くの癌や腫瘍などの早期発見に役立っています。
-
腹部造影CT
-
腹部再構成画像
MRI検査
MRIとはMagnetic Resonance Imaging (磁気共鳴画像)の略で、その名のとおり、人体に磁気を当てて画像を撮像する装置です。
磁気を当てることにより体内にある水素原子が磁気に共鳴して微弱な電波を発生します。その電波をコンピューターが受信して計算し画像を作成します。
体内の様々な病変の発見に役立ちますが、特に脳実質や子宮・卵巣、前立腺などの骨盤部、脊椎、四肢などに関して優れた検査能力を持っています。
-
頭部
-
腰椎
-
膝関節
- 次のような方はMRI検査を受けられない場合がありますので、
必ず主治医・担当スタッフに申し出てください。 -
- 体内金属のある方
- 心臓ペースメーカー、心臓人工弁
- 脳動脈瘤金属クリップ(チタン製以外)
- 人工内耳、人工中耳
- 金属式義眼底
- 骨折によるボルト固定
- 入れ墨・アートメイクを入れている方(磁性体が含まれていることがあります)
- 妊娠している方、または妊娠の可能性が疑わしい方
- 閉所恐怖症の方
- 【CT検査/MRI検査】造影剤の使用について
- CT検査・MRI検査を行う際に、より正確な診断を行うために、造影剤とよばれる薬を検査中に使用することがあります。
検査で造影剤を使用する場合には、検査前に担当医師による説明を受け、事前にお渡しする説明書をよくお読みいただき、同意書サインをお願いします。
- 以下に該当される方は造影剤の使用ができないことがありますので、
必ず事前にお知らせください。 -
- 過去に造影剤を使用した検査を受けたことがあり、その時に気分が悪くなった。
- 気管支喘息、花粉症、食物・薬などによるアレルギー、アトピー体質がある。
- 腎臓病、糖尿病、甲状腺などの持病がある。
- 経口糖尿病薬を内服している。
- 妊娠している、または妊娠の可能性がある。
VSRAD(ブイエスラド)
頭部MRI検査の一環として検査できる認知症診断支援システムです。
当院でも実施しております。詳細は医師・放射線技師へお尋ねください。
- CTとMRIの画像は同じように見えるけどなにか違うの?
- どちらも体の断面画像を撮影する装置ですが、もっとも大きな違いは画像を得る手段です。CTではX線を使用して画像を作成するのに対して、MRIでは磁石による強い磁場とラジオ波といわれる電波を使って画像を作成します。
MRIでは放射線による被爆がなく安心して検査を受けていただくことができます。
ただし、それぞれ長所と短所がありますので、一概にはどちらの検査がよいとは言えません。
透視検査
平成25年8月 透視装置を更新しました。(EXAVISTA)
- 胃透視検査
- 造影剤(バリウム)を飲んでいただき、X線透視装置を使用して、食道・胃・十二指腸などの様子を撮影する検査です。
胃全体の大きさや病変の有無などを調べることができます。
- 大腸透視検査
- 肛門から造影剤(バリウム)を専用のチューブで注入し、X線透視装置で大腸の様子を撮影する検査です。
大腸全域の形態や病変の有無などを調べることができます。
- ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影法)
- 総胆管に内視鏡を挿入して、その先に付いた細いチューブから造影剤を注入し、胆道系や膵管を直接造影する安全性の高い検査です。
膵臓・胆道系疾患の診断には欠かすことができません。
総胆管結石症などの場合には、ただちに内視鏡的治療(ESTなど)を行う場合もあります。
- PTC(経皮経肝胆管造影法)とPTCD(経皮経肝胆管ドレナージ)
- PTCは体の外から皮膚、肝臓を通して肝内胆管に穿刺針を刺し、造影剤を注入して胆道の様子を撮影する検査です。
PTCDとは、PTCと同じく針を胆管に刺した後に、その穿刺針を留置用のチューブに置き換えて持続的に胆汁を体外に排泄する治療方法です。