診療科・各部門

手術室

当院は新病院建て替えに伴い、2020(令和2年)年12月に、天井吊り下げモニターを装備し鏡視下手術全般に対応可能な新手術室の稼働を開始しました。

手術室全景の写真

鏡視下手術では、拡大視効果による精密な手技が可能となり、一般的に術中出血量も開腹手術と比べ少なくなります。鏡視下手術特有の器具や操作の習熟が必要となるものの、傷が小さい(体壁破壊が少ない)ため、術後の創痛・回復の点で通常の開腹手術よりも優れていると思われます。

当院には日本消化器外科学会専門医・指導医、日本内視鏡外科学会技術認定医が在籍しており、麻酔専門医の協力の下、大腸がん(結腸がん、直腸がん)に対する腹腔鏡下結腸・直腸悪性腫瘍手術、胃がんに対する腹腔鏡下胃切除術、胆石・胆のう炎に対する腹腔鏡下胆のう摘出術、鼡径ヘルニアに対する腹腔鏡下ヘルニア修復術(TAPP法)、急性虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術などを行っています。勿論、各種臓器に対する開腹手術も行っております。

以下は令和3年4月以降の実際の症例になります。

  • 急性胆石性胆のう炎にて緊急で行った腹腔鏡下胆のう摘出
    腹腔鏡下胆のう摘出の写真

    急性胆のう炎で緊急入院され手術を受けられた患者さんです。繰り返す胆嚢炎により易出血性で線維化も強い困難例でしたが、腹腔鏡下にて問題なく手術を終了しました。

  • 急性胆石性胆のう炎にて準緊急で行った腹腔鏡下胆のう摘出
    腹腔鏡下胆のう摘出の写真

    急性胆のう炎で緊急入院され手術を受けられた患者さんです。こちらも過去に発作を繰り返しており困難例でしたが、腹腔鏡下にて問題なく手術を終了しました。

  • 鼡径ヘルニアに対する腹腔鏡下ヘルニア修復術(右内鼠径ヘルニア、TAPP法)
    鼡径ヘルニアに対する腹腔鏡下ヘルニア修復術の写真

    腹腔鏡下にて問題なく手術を終了しました。

  • 鼡径ヘルニアに対する腹腔鏡下ヘルニア修復術(左外鼠径ヘルニア、TAPP法)
    鼡径ヘルニアに対する腹腔鏡下ヘルニア修復術の写真2

    腹腔鏡下にて問題なく手術を終了しました。

  • 前庭部胃がんに対する腹腔鏡下幽門側胃切除術(Roux-en Y再建)
    前庭部胃がんに対する腹腔鏡下幽門側胃切除術の写真

    慢性腎障害および糖尿病を有する高齢の患者さんでしたが、腹腔鏡下にて問題なく手術を終了しました。

  • 上行結腸がんに対する腹腔鏡下右半結腸切除術
    上行結腸がんに対する腹腔鏡下右半結腸切除術の写真

    腹腔鏡下にて問題なく手術を終了しました。

  • S状結腸がんに対する腹腔鏡下S状結腸切除術
    S状結腸がんに対する腹腔鏡下S状結腸切除術の写真

    腹腔鏡下にて問題なく手術を終了しました。

  • 直腸癌に対する腹腔鏡補助下腹会陰式直腸切断術
    直腸癌に対する腹腔鏡補助下腹会陰式直腸切断術の写真2
    直腸癌に対する腹腔鏡補助下腹会陰式直腸切断術の写真

    肛門からすぐの直腸癌に対して(腹膜炎の既往あり癒着症例でしたが)腹腔鏡下にて問題なく手術を終了しました。

従来通り地域密着型の医療機関としての責務を果たしつつ、外科領域では低侵襲な鏡視下手術を推進し、「患者さんに優しい」治療を積極的に御提供したいと考えております。